「筋肉痛のときに筋トレを続けてもいいの?」

筋トレをしていると、翌日や数日後に筋肉痛になることがあります。この状態でトレーニングを継続するべきか、それとも休むべきか、迷う人は多いのではないでしょうか。
たとえば、「筋肉痛でも鍛え続けたほうが成長が早いのでは?」「休むと筋肉が落ちてしまいそう」「痛いけれど、我慢して続けても大丈夫?」といった疑問を抱くこともあるでしょう。
結論からいうと、筋肉痛の程度によって対応は異なります。軽い筋肉痛であれば、血流を促すために軽い運動をすることで回復を早める効果が期待できます。しかし、痛みが強い場合は筋繊維が大きく損傷している可能性があり、無理をすると回復が遅れるだけでなく、怪我のリスクも高まります。
そこで本記事では、筋肉痛のメカニズムや筋トレを続けるメリット・デメリット、適切な対処法について詳しく解説します。自分の身体の状態を適切に判断し、効率よく筋肉を成長させるための知識を身につけましょう。
筋肉痛とは?そのメカニズムを解説
筋肉痛とは、筋トレや運動によって筋繊維が微細な損傷を受け、それが回復する過程で生じる痛みのことです。特に「遅発性筋肉痛(DOMS)」と呼ばれるものは、運動後12〜48時間経過してから現れ、数日間続くことが特徴です。
筋肉痛が発生する主な原因は以下の通りです。
- 筋繊維の微細な損傷
筋トレによって筋繊維が損傷し、その修復時に炎症が起こることで痛みを感じます。これは筋肉が成長する過程で自然に発生する現象です。 - 乳酸の蓄積
かつては「筋肉痛の原因は乳酸の蓄積」と考えられていましたが、現在では遅発性筋肉痛とは直接関係がないことが分かっています。しかし、運動直後の「疲労感」や「筋肉の張り」には影響している可能性があります。 - 普段使わない筋肉を使ったことによる刺激
筋肉は、普段の動きではあまり使われない部分が突然刺激されると、強い筋肉痛を引き起こすことがあります。特に、初めての運動や負荷を上げたトレーニングの後は痛みが強くなりがちです。
筋肉痛が発生すること自体は筋肉の成長にとって自然な現象ですが、この状態でトレーニングを続けるべきかどうかは、痛みの度合いによって異なります。
筋肉痛でも筋トレをするメリット

1. 血流が促進され、回復が早まる
軽度の筋肉痛であれば、適度な運動を行うことで血流が促進され、筋肉の修復が早まる可能性があります。特に、ウォーキングや軽めのストレッチ、低強度の筋トレを行うことで、筋肉の緊張を和らげる効果も期待できます。
2. トレーニング習慣を維持できる
筋肉痛だからといって完全に休んでしまうと、トレーニングのリズムが崩れ、モチベーションが低下する可能性があります。適度な運動を続けることで、継続的なトレーニング習慣を維持しやすくなります。
3. 別の部位を鍛えることで全身のバランスを整えられる
筋肉痛がある部位に負担をかけずに、別の部位を鍛えることで、全身をバランスよく発達させることができます。たとえば、脚が筋肉痛なら上半身を重点的に鍛える、といった方法が効果的です。
筋肉痛のときに筋トレをするデメリット

1. 筋肉の回復が遅れる
強い筋肉痛がある状態で無理にトレーニングを続けると、筋繊維の修復が遅れ、回復が十分に進まなくなります。結果として、筋肉の成長が妨げられる可能性があります。
2. 怪我のリスクが高まる
筋肉がダメージを受けている状態で無理な負荷をかけると、筋繊維や関節に過度なストレスがかかり、捻挫や肉離れといった怪我のリスクが高まります。特に、フォームが乱れやすくなるため注意が必要です。
3. トレーニングの効果が低下する
筋肉痛の影響で、通常のパフォーマンスを発揮できないことが多いため、無理にトレーニングをしても十分な効果が得られない可能性があります。無駄なオーバーワークになることもあるため、適切な休息を取ることが重要です。
筋肉痛でもできるおすすめのトレーニング

1. 軽い有酸素運動
ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどは、血流を促進し、筋肉の回復を助ける効果があります。長時間の激しい運動ではなく、短時間の軽めの運動を心がけましょう。
2. ストレッチやヨガ
筋肉を優しく伸ばすストレッチやヨガは、筋肉痛を和らげるのに効果的です。特に、静的ストレッチよりも動きを取り入れた動的ストレッチのほうが、血流促進に役立ちます。
3. 別の部位の筋トレ
筋肉痛がある部位を避けて、ほかの部位を鍛えるのも良い方法です。たとえば、上半身が筋肉痛なら下半身のトレーニングを行うと、休息を取りつつ全身のバランスを整えることができます。
4. 軽い負荷の筋トレ
高重量のトレーニングではなく、軽めのダンベルや自重トレーニングを行うことで、過度な負担をかけずに筋肉を刺激できます。
まとめ
筋肉痛のときに筋トレをするべきかどうかは、痛みの程度によって判断することが大切です。
- 軽度の筋肉痛なら軽い運動で血流を促すのがおすすめ
- 強い筋肉痛なら無理をせず休息をとることが大切
- 適度なストレッチや別の部位のトレーニングで継続するのも有効
無理をせず、筋肉の回復と成長をバランスよく促進することが、理想的なトレーニングにつながります。
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